- 土木
ソイルレイヤー工法とは
ソイルレイヤー工法とは、現地発生土または購入土をベース土とし、ベントナイトなどを均質に混合・攪拌して混合土を製造し、撒き出して締め固めることにより、高い遮水性と施工のトラフィカビリティを確保した、遮水土層を造成する工法です。
振動タンパによる締固め(斜面部) |
振動タンパによる締固め(斜面部) |
特徴
- 遮水シートと組み合わせた複合型遮水構造として、管理型最終処分場の遮水層などに適した工法です。
- 現地発生土の活用が可能です。
- 混合土は現地で連続的に製造できます。
- マクロ間隙比という考え方を導入した配合設計法を確立、しらすなどの特殊土まで適用範囲を拡大するとともに、より適切な配合設計が可能になりました。
- 施工機械、廃棄物などによる損傷がなく、信頼性の高い遮水土層を造成します。
概要
配合設計は、現地発生土の締固め試験、および配合試験によりベントナイトの添加率を決定します。
含水比を調整して最適なベントナイト量を添加し、撹拌混合してベントナイト混合土を製造します。
平坦部は振動ローラ、斜面部では登坂型振動ローラや振動タンパを用いて所定の厚さに転圧し締固めます。
現場透水試験装置および誘電率の測定 |
自走式ミキシングプラントによる製造 |
ベントナイト混合土の品質保証技術
- 新しい品質保証技術の開発
ベントナイト混合土遮水層では、難透水性の確保とその均一性が求められるため、RIによる密度試験、ベントナイトの添加率の確認試験、室内透水試験などを行って品質を管理します。従来は室内試験による管理が主でしたが、原位置における試験方法を開発導入し、施工効率と品質の向上を図りました。
- 現場透水試験
従来の現場透水試験法は計測に長時間必要で、施工管理への適用が難しい面がありました。そこで、施工管理にフィードバック可能な短時間で、精度良く計測できる透水試験方法および装置を開発しました。
- ベントナイト添加率の原位置確認方法
鉱物の種類によって表面誘電率に差があることを利用して、ベントナイト添加率を測定する方法です。数秒で測定可能で、多点測定により均一性確認が可能です(特許出願中)。
実施例
エコクリーンプラザみやざき最終処分場全景 |
【エコクリーンプラザみやざき管理型最終処分場】 発注者:(財)宮崎県環境整備公社 所在地:宮崎県宮崎市 埋立容量:577,000m³ |
●ソイルレイヤー工法を初めて採用 【諏訪クリーンパーク】 発注者:友部町他二町環境組合 所在地:茨城県友部町 埋立容量:70,000m³ ●自走式ミキシングプラントの実証実験 【津山処分場】 発注者:津山市 所在地:岡山県津山市 埋立容量:350,000m³ |